消えていった命の数だけ雪が降る。
肉体を冷やし、ボソボソと喋る。
夜は闇、視線を隠し私が活きる。
星と私がこの世界をふたりじめ。
時を止め、訪れる静寂に耐えうる精神。
このために耐えてきた孤独。
葉っぱ一枚微動だにしないこの世界。
しんしんと冷えた空気に包まれ、
ただ愚直に夜空をみつめる。
近くで上がる花火に微塵たりとも関心がないのは
あなたが酷く輝くからです。
消えていった命の数だけ雪が降る。
肉体を冷やし、ボソボソと喋る。
夜は闇、視線を隠し私が活きる。
星と私がこの世界をふたりじめ。
時を止め、訪れる静寂に耐えうる精神。
このために耐えてきた孤独。
葉っぱ一枚微動だにしないこの世界。
しんしんと冷えた空気に包まれ、
ただ愚直に夜空をみつめる。
近くで上がる花火に微塵たりとも関心がないのは
あなたが酷く輝くからです。
他者に期待した時、私の心は欺かれる。
見返りを求める時、私の心は痛みを受ける。
期待や見返りに火をつけて燃やし今日が過ぎる。
もし平和な会話に気付いたら、心体を消耗してる証。
戒めの一つが増える、一つ覚える。
野生という名の嘘、共存という名の理想、動物たちは逞しく強く誇り高い。
ヒトより遥かに高尚で優しくて慈悲深く残酷だ。
私の命で目の前の命が救えるならどうするか。
疑問がある時点で答えがある。
私は利己的で自己中心的だ。
暗闇の中、暇を持て余し、性格診断をしても何の解決にもならない。
解決、痒いなケツ、くらいでいることが解決だ。
私が仏陀ならそう解くだろう。
街を歩けば、顔の曲がった個体が渦巻き、想像力のかけらも無い本物の獣が暴れ回る。
ストレスを日光がわりに浴びる日常、
気もそぞろ。
記憶は薄れ、場面は閉じて、今は過ぎ。
大きな流れに乗りながら、無意識に身を委ねる。
アスファルトの道路と境界ブロックの間に咲く、糸筋の草に私は心を奪われる。
いつの、いつの時代でも、私は意識を閉ざされる。
一生消えない孤独のシミを体に現し、ボロボロの身なりで生きている。
身体の中の歯車が一つ、
狂っていたのを知った。
動いてないだけか、
直したところで時間は戻らない。
嘘偽りない幸せに包まれて、
毎日はすぎる。
足りないものを補い、余分なものを削ぎ落とし、
過不足ない未来を夢見て。
秋は旅立ち、去り際の鱗粉は草木を赤く染める。
星が瞬き、空気が頬を切る。
こんなに綺麗なら、大事にしたい。
皮膚が老い、見ている景色、それぞれがゾウの皮膚のよう、いきものの定めで全てが歪んでいく。
刹那に生きていけたら悲しむ暇もないでしょう。
土砂降りの日曜、自転車を走らすと知らぬ他人が、
「雨の日に乗ると記憶に残る」
なんて言うものだから、今の私は傷心するのです。
気付けばもう、助けなんて求めてなくて、この箱舟に乗ってるだけ。そんな気分。
女性に香が宿り、文に懐旧が生まれる。
音に女性が宿り、私は形骸化し、これから先、記憶の積まれた貝塚はどんな景色を見せてくれるの。
「 きっと、本当の辛さがきても、耐えられるように。」
もう、一欠片しかない記憶の端をたしかめる。
目を細め、消えていく星を眺めてる。
ここは洞窟、人の気配はなし、染みついた1人の人間の垢だけがやけに臭っている。
たまの豪雨に知らされる、外の世界の現れに、か細いリアクションを発しては煙のように霧散する。
一日というパッケージの中でいくら右往左往しようと
結局そこにリスクはなく、ただ時間を消費する。
自分の肉体が他人に見えるほど天涯孤独になったとしても、その儚さに慣れてしまうのか。
慣れてしまうのでしょう。
嬉しい、雨が降る、子供達は傘を放り笑顔になる。
私とて両手を広げ顔を上げ、ずぶ濡れになる。
予報にない突然の雨に街行く人々は落胆する。
オシャレに決めたスタイルもびしょ濡れ台無し。
みっともない。
雨よりスコール、激しい嵐は酷く激しく地を打ち叩く。
突然の雨は、私にとってのサプライズ。
もう見えないくらい遠いところに現実があり、
訳のわからない遥か彼方の空間からそれを見ている。
つまり、もう救済はなくてあとは身を委ねるだけ。
外部からの強烈な接触はなく、宇宙のように膨張し、
次第に現実は見えなくなるだろう。
それでも哀れだと蔑む声もなく、霧のような視界は景色を変えない。
道筋がないのと、行先が分からないので、考えるだけ無駄なのは百も承知と瞑想みたいに頭を休ます。
玄関、キラリと光る革靴を履き、外に出る。
夏の終わりが匂いを残し、秋の後ろにバトンを渡す。
エアコンの室外機は役目を終えた老人のように息をやめ、郷愁な秋風が電線を揺らした。
酷暑など平然と乗り越えたかのように野良猫たちが姿を見せ
これからくる厳しい季節に睨みを効かせ、細い体でうねうね歩く。
雨は降らない、なのにキラキラしてる、秋はまるで古い宝石箱を見るようだ。
嬉しくなり、
意識しないと一生立ち止まらない場所に立ち、視線を斜め右上に向ける。
目に見えない大事なものがどこかどこかと流されていく。
私を必要としてる存在がいて、私は生きている と
砂糖は甘い みたいなことを言ってみる。
耳など澄まさなくても、この世界は耳介をつんざめく音で溢れている。
外は豪雨、脱衣所ではバタフライ並の洗濯機、あらゆる電子機器のひそひそ声。
そして1番最後に心臓の音。
誰も閉めないからそのままになった扉たちは気持ちよさそうに開いている。
完璧が隠されて、半端なものだけが主張する
触れられず、埃もつかない美しさだけが隠される。
手垢のついた半端なものたちが目に入る。
見ているだけで、途方に暮れる。
手を伸ばしても届かない。
はるか雲の上、夜空に混ざる無機質な星たち。
ひとつ丘に立ち、眉間に皺を寄せる。
ひたすらに念じ、てがみを送る。
雲の切れ間からいくつもの光が溢れ、消えては溢れる。
私という、無限に小さい存在をはるか彼方から認識しほんの一瞬かまってくれる。
足元のミミズが踊り狂い、脛を上るアリもいる。
いやに暖かいこの星の生き物は、絶えず絶えず生きている。
ひとつ丘に騒ぎ声。よく見るとポツポツ人がいるらしい。
さっき湧いたに違いない、現実を作るオブジェたち。
暗く冷たい雲の上、ヒトの一生じゃ辿り着けない世界たち。
そんなことはお構いなし、
足元の芝生は
踏みつけられて折れた腰を伸ばしていた。
体にアザ。生まれる段階でハンコを押されたような気がして滅入る。陽の下で素肌が晒せず一夏の思い出は夢になる。
神の前では強がりを見せ、浅はかな男は何一つ学ばない。
連れ去られ、改造され、放たれる。
そんなことを願い、瞼を閉じる
(記憶が語るのは終わり、まだ見ぬ未来が語り始める。
その時、本当の安寧が訪れる)
僅かな希望を託し、一日をやり過ごす。
ゆっくりと見ていたいからと、再生速度を半分落としたら今まで聞いたことない音に気づいて怖くなる。
あなたのことも、じっくり見てはいけませんか。
「大切にする」とはこれではないですか。
早送りもだめでは、とっても生きづらいです。
意味を知りたいわけじゃない。本質を知りたい。
私のささくれが剥けたこの時、この瞬間までの時の経過全てが、ただの偶然の積み重ね。
ただの偶然が偶然をうみ、今の今まで偶然だけが存在していたのだ。
意味はただ私がつけたに過ぎず、本質という客観的事実を捉えない。
人はただ偶然に感謝し生きる。
数多ある感情の海は、偶然という雨が積もった自然現象。
綿よりも柔らかい布で、体の内側そっと包むとき、
欲なのか、悲鳴なのか、独り言なのか。
私から何かが現れます。
猜疑心の塊でときに、自分の存在を否定したくなります。
片方に愛を向ける時、もう片方に殺意を向けるのです。
不完全な私はそれでもまだ生きていたいようです。
腑抜け。
大きい入れ物には何も入ってない。
この肉体は扱いづらく、1秒ごとにストレスを生み出す。
私という何かは見えないハンマーで打ちのめされて、
情けない声を漏らしている。
気力の海から遠ざかり、遠ざかるほど記憶も薄れ、
もう元には戻らない。
天から見放され、意識が収束するような孤独を感じ、
涙を流す水路には錆が溜まり、何一つ機能することはない。
実は忘れているが、一日の中には光が満ちる場面がある。
夜になると忘れてしまう。
捕まえてはいられない、光を受ける時、人はその現状に感謝しない。
感謝してる暇があるならもっと光を浴びたいからか。
地表にしかない時計を見ていたあの頃、
水中には時間はなく、視界は濁り、地表を思う腑抜けた動物。
何がしたい何が欲しい何が目的何が目標何が成功何が必要何が優しさ何が怒りか何が正解
不正解だけがくっきりとした輪郭をもち、少し前から邪魔してる。
ひとがひとを求めなくなった時、終わりの時。
夏日、木々が揺れ、蝉がざわめく。
自分たちの世界で精一杯なもんで、
季節の残り香さえ無視されている。
一分一秒が宝物だと知る頃には手に入らなくなっていた。
それは、若さ故に無くしてしまう、疎かになる世界全体を指している。
今は今で、未来の自分から反省されている。
結局後になれば全てが全て、現実だったとわかるのか。
一枚の紙を用意する、汗が垂れて、ぼやけるように滲み出した。
これまでいくら力を込めても裂けなかったその紙は、
滲んだ汗が終わらせた。
優しく裂けては行き詰まった。紙は一部しかふやけなかったのだ。
数年経って、汗が垂れた。亀裂の先に滲んだ。
そっと裂いたら奥まで裂けた。
その紙は上手に二分されたのだった。元には戻らない。
それはそれは、何色の紙でしょうか。
物事をすりつぶし、ぐちゃぐちゃになった底の方。
めためたに潰れたその世界、ぬちゃりぬちゃりとなり響く。
明日もなければ希望もない、上まで上がる術もない。
ドロドロになる一つ前、ざらざらとした隣組。
他人の垢に身を寄せて、違いを一つ見つけ出す。
己ひとつと思い込み、しくりしくりと泣いている。
ガガガと擦れる足の裏、ドドドと叩くビンの中。
ピクリと一つ鼻が鳴る。脳裏をくすぐる香りたつ。
ざらざらとした表面に、ぴたぴた手のひら当てている。
ガリガリ指の腹使い、ぐんぐん頭を登らせる。
数多の腕が生えてきて、わたしの服を引きちぎる。
それでも無理やり暴れれば、ようやく出会える日の光。
過去に生きるものは腐敗する。
今。この時点を生きないと何一つ解決しない。
先のことを思う必要はなく、何一つ心配はいらない。
ただ脱力すればいい。
ジャラジャラと流れる時間の川から答えが一つこぼれ落ちた。
それは光もせず暗さもなく、ただ私と共在した。
ただ私に、一見、何の変化も感じさせず、
雪のように降り積もった。
春の訪れに憂いを纏うように、徐々に上がる気温と同じように、変化を受け入れる私に怖いものはない。
歳を重ねるごとに年月はスピードを上げ、まるで雪が溶ければ春が来て梅雨が終われば夏が来る。感傷に浸る暇もないよう、滑り落ちるように歳をとる。
大事なことは今この瞬間、私を構成するそれら全てがシンプルに出来上がった訳じゃなく、何億もの場面で埋め尽くされた混沌の魂ということ。
後何回、土曜日は来るだろう、後何回日曜日が来るだろう。
限られた生き方に目を瞑り、進化を願う実証的な今日この頃。 光を証明するように暗がりに隠れ潜んで1日を耐え忍ぶ。
心臓は付随的に機能して、心を叩くその音に嫌気がさすその日まで。
取り返しのつかない事をしている。そんな気分に溺れて苦しい悲しいもどかしい。
過去を彩った一つ一つの出来事は2月の桜に流される。
これからは一歩一歩踏みしめて進まないと地獄にさえ向かえない。
体の一つが再生すれば、また別箇所が剥がれてく。
きっと気持ちもそうだろう。
雑に剥がれた心の壁面は次第に癒え、また別箇所が剥がれてく。
時たまに、愛とか光が瞬間瞬間で私を治療する。
陽だまりに寝そべり2月の空、冷たい空気にさらされた明確な星達のその先、いいも悪いもないただの暗闇に助けを求め今日も過ぎて。
誰しもが忘れ去っていくもの、せわしい街の騒音や間を埋める談笑にかき消されている優しい雨。
目に見えない光の線が後になって、数年経って夜にふと映像になる。
風や霧、景色や匂い、それら全ては思い出の額縁を彩りきちんとした場所に飾られる。
不都合なものに蓋をして、タイミングを読み、場が乱れるのをいち早く察知する私は、何て優しい。
なんて優しい人。
肉体をミキサーにかけ、最後まで回したなら、液化しないでぶつぶつの、砕けた発泡スチロールの分子達が人の正体だとわかる。
一つ一つの粒に過去が宿り、それらが集まり肉体となる。
その内のたった一粒に、あなたの一粒になっているでしょうか私は。
腹は減り、眠くなる。
欲を無視してもなお身体は生を求める。
幻になりつつある冬が、現実的な寒さを運び、
耐え忍ぶ夜も来る。
壁のスイッチを切ると同時に朝が来て、1日の消化に向かう。
町行く人は私に無縁で、そっけない。
その度木枯らしが私の気を逸らす。
心地の良い物質だけでこの空間を埋め尽くせたら、
天国さえも必要ない。
いつからか、周りを捨て自分を捨て、後悔を通り、諦めが広がり出すとこの世界は一体どこへ向かうのか。
曖昧で空気のような世界に一人、たった一人でいるような。人と呼べるような気配はなく、スノーノイズだけが音を与える。
スタミナを知らない昆虫を尊敬し、今日もまた知らない何かに眠らされる。
この生活にゼンマイを巻いている存在があるとしたら、指先の力が弱った痴呆老人か。
無気力という便利な言葉じゃなく、複雑な糸の絡まりで動けないだけと信じてやまない愚かな獲物。
後は社会や集団に駆られるだけなのに一つの焦りも見せない私に、一体何が誰が手を差し伸べるだろうか。
時計なんて意識しないで、時間というものは高速道路のようにせわしく、また大量に流れていく。
人は指針を忘れた時、路頭に迷う。大樹に寄りかかっていた幼い頃、無知という安心感が世界を包んでいた。
今はどうだろうか、考えるまでもなく答えは出てる。
神は独り用のボートを分け与え、オールを持つはこの両腕。ひたすらに暗い空間を気力の尽きるまで漕ぎ続ける。
一度方向を間違えたらそれは悲惨。涙でできた沼に嵌り、塩化ナトリウムの過剰摂取で死に至る。
指針や答えは内に宿り、誰一人として協力者はいない。
日常という波で流される、煌びやかな砂粒を血眼に探さないといけない。そこに必要なのは依存(愛)であり無知なのだ。