玄関、キラリと光る革靴を履き、外に出る。
夏の終わりが匂いを残し、秋の後ろにバトンを渡す。
エアコンの室外機は役目を終えた老人のように息をやめ、郷愁な秋風が電線を揺らした。
酷暑など平然と乗り越えたかのように野良猫たちが姿を見せ
これからくる厳しい季節に睨みを効かせ、細い体でうねうね歩く。
雨は降らない、なのにキラキラしてる、秋はまるで古い宝石箱を見るようだ。
嬉しくなり、
意識しないと一生立ち止まらない場所に立ち、視線を斜め右上に向ける。
目に見えない大事なものがどこかどこかと流されていく。
私を必要としてる存在がいて、私は生きている と
砂糖は甘い みたいなことを言ってみる。
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