物事をすりつぶし、ぐちゃぐちゃになった底の方。
めためたに潰れたその世界、ぬちゃりぬちゃりとなり響く。
明日もなければ希望もない、上まで上がる術もない。
ドロドロになる一つ前、ざらざらとした隣組。
他人の垢に身を寄せて、違いを一つ見つけ出す。
己ひとつと思い込み、しくりしくりと泣いている。
ガガガと擦れる足の裏、ドドドと叩くビンの中。
ピクリと一つ鼻が鳴る。脳裏をくすぐる香りたつ。
ざらざらとした表面に、ぴたぴた手のひら当てている。
ガリガリ指の腹使い、ぐんぐん頭を登らせる。
数多の腕が生えてきて、わたしの服を引きちぎる。
それでも無理やり暴れれば、ようやく出会える日の光。
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