2024年1月3日

涙寄せ

時計なんて意識しないで、時間というものは高速道路のようにせわしく、また大量に流れていく。

人は指針を忘れた時、路頭に迷う。大樹に寄りかかっていた幼い頃、無知という安心感が世界を包んでいた。

今はどうだろうか、考えるまでもなく答えは出てる。

神は独り用のボートを分け与え、オールを持つはこの両腕。ひたすらに暗い空間を気力の尽きるまで漕ぎ続ける。

一度方向を間違えたらそれは悲惨。涙でできた沼に嵌り、塩化ナトリウムの過剰摂取で死に至る。

指針や答えは内に宿り、誰一人として協力者はいない。

日常という波で流される、煌びやかな砂粒を血眼に探さないといけない。そこに必要なのは依存(愛)であり無知なのだ。

2023年12月30日

レコードは飾らない

日常を溶かすごとに汗を流すのは、死へ急ぐ愚かなヒトの話。

独りを願い誰もいない方向に歩き出したのは事実だが

悲しみという物質がこの空間を埋め尽くしているとは。

体験してわかることにしては身体にダメージがすぎる。

何もわかっていなかったあの頃、何もかも分かりきっていたあの頃、環境という風が自由気ままに私を運び好き勝手に流れては私を沼地に運んでいく。

無意識という足枷だけが意識を明確化する。

見知らぬ電灯が人知らず消え、あの教室のカーテンはひとりでに舞い踊る。

きっと詰まっているだろうに、記憶の砂を一つの瓶に収めては微生物一つ生きてはいないあの海へ流す。

これは海洋散骨、確かに在る意味を、誰もいない海に。

2023年8月27日

広大な地に、1人のかたまり

皮膚を一つ剥がすとそれは、私を彩った欠片に過ぎなかった。

体毛一つに記憶が宿り、知らないうちに風に乗った。

憂ういとまを与えないように神様が上手に設計したらしい。

そうでもしないと私たちは悲しみの淵に追いやられるのか。


2023年8月26日

ほどかれた心臓

 棺桶に入ったか、または隧道にとじ込められたカエルのように心身が閉塞していく。

疑心暗鬼から生まれたカエルは猜疑心を撒き散らし1秒1秒に怒りを表す。

余裕などない。

有限の中、終わりを見ることのない稚拙な脳みそは

いつの間にかの夕日達に不意をつかれる。

子供達は、まだ、白しか知らない目とこれから先も黒しか知らない純粋な目で私を治療してくれる。

動かなくても変わりゆく日常は、私という難破船を前に波のように流れ、救難信号の教えを受けない男はただ優しく舵に触れていた。


2023年8月14日

左半身麻痺

 触発されて交感神経が踊り出すと耳鳴りが振動を落ち着かせた。

すると、

ばかすかと暴れる換気扇が私は騒音ではないのですよと破茶滅茶な理論を展開し気が済むまで回り続ける。

この部屋がN極のせいで私はS極になってしまい身軽な砂鉄の様に吸い寄せられた。

外は次第に暗い。

夏の日がまだ眠りの頃、雨は容赦なく降り注ぎ至極のクラッシックを奏でている。

円に囲まれた私たちは分かっていながら同じことを繰り返し体力を溶かしている。

俯瞰で自分を探しては神の視点で描かれる毎日に、

当然だと言わんばかりの情けなさに勝手に呆れる。