長い長いトンネルにだけ生息する光虫は、己の才能に自惚れその一生を快活に過ごす。
深くて臭い泥沼に感謝の雨を降らす神々は、己の神力をさも当然のように使いこなす。
敵味方の壁を初めから無かったことには出来ないことに気づいた生物は、時という名の治療薬を頼る。
この世界の真理であった。
長い長いトンネルにだけ生息する光虫は、己の才能に自惚れその一生を快活に過ごす。
深くて臭い泥沼に感謝の雨を降らす神々は、己の神力をさも当然のように使いこなす。
敵味方の壁を初めから無かったことには出来ないことに気づいた生物は、時という名の治療薬を頼る。
この世界の真理であった。
コンクリートの隙間を途方もない時をかけ芽を出す花は魂の根底に勇気という名の影を落とす。
歴史を感じる汚れたガードレール、錆びれて解読不能な標識、人恋しそうなケナゲなポスト。
踏みしめるたびに削れる靴底、最近友達になった腕時計。
満遍なくついた体脂肪、正解のわからない髪の毛。
浮き沈みする心、割と正直な脳みそ。
私。
向かいに住む老人に励まされ、負けじと活力を生み出しては体を鼓舞し毎日を消費する。
祈りを。
他者に祈りを。
愛と祈りを。
早送りで過ぎる日常は、どこの場面を切り取っても根を生やした愛のように、確かに私の根幹を成す。
稀有な事が積み重なり、現実は酷く乾燥していく。
枯れて寂しい井戸のよう、まるで過去は腐葉土だ。
人は人に触れないと人ならざるものと化合する。
私は手遅れか。まだ未来はあるのか。
神のみぞ知る。
しかして神は存在を悟られるのを嫌に嫌う。
不思議なものだ。
ずいぶん長いこと。
私はダラダラと生きている、それなのに。
それなのに生かされている。
期待を裏切り、優しさを憎み、
明日への感謝すら忘れている。
鳥が泣くのをやめた時、朝日が姿を隠す時、
私は自我の殻に篭る。
この世に存在してはいけないと戒めのナイフで鼓動を切り裂いた。
指先の皮が剥けたなんて小さなことに気遣いしながら。
健気な2つの存在がいつも私を癒してくれる。
大事で大事で大事な子。