もう見えないくらい遠いところに現実があり、
訳のわからない遥か彼方の空間からそれを見ている。
つまり、もう救済はなくてあとは身を委ねるだけ。
外部からの強烈な接触はなく、宇宙のように膨張し、
次第に現実は見えなくなるだろう。
それでも哀れだと蔑む声もなく、霧のような視界は景色を変えない。
道筋がないのと、行先が分からないので、考えるだけ無駄なのは百も承知と瞑想みたいに頭を休ます。
もう見えないくらい遠いところに現実があり、
訳のわからない遥か彼方の空間からそれを見ている。
つまり、もう救済はなくてあとは身を委ねるだけ。
外部からの強烈な接触はなく、宇宙のように膨張し、
次第に現実は見えなくなるだろう。
それでも哀れだと蔑む声もなく、霧のような視界は景色を変えない。
道筋がないのと、行先が分からないので、考えるだけ無駄なのは百も承知と瞑想みたいに頭を休ます。
玄関、キラリと光る革靴を履き、外に出る。
夏の終わりが匂いを残し、秋の後ろにバトンを渡す。
エアコンの室外機は役目を終えた老人のように息をやめ、郷愁な秋風が電線を揺らした。
酷暑など平然と乗り越えたかのように野良猫たちが姿を見せ
これからくる厳しい季節に睨みを効かせ、細い体でうねうね歩く。
雨は降らない、なのにキラキラしてる、秋はまるで古い宝石箱を見るようだ。
嬉しくなり、
意識しないと一生立ち止まらない場所に立ち、視線を斜め右上に向ける。
目に見えない大事なものがどこかどこかと流されていく。
私を必要としてる存在がいて、私は生きている と
砂糖は甘い みたいなことを言ってみる。
耳など澄まさなくても、この世界は耳介をつんざめく音で溢れている。
外は豪雨、脱衣所ではバタフライ並の洗濯機、あらゆる電子機器のひそひそ声。
そして1番最後に心臓の音。
誰も閉めないからそのままになった扉たちは気持ちよさそうに開いている。
完璧が隠されて、半端なものだけが主張する
触れられず、埃もつかない美しさだけが隠される。
手垢のついた半端なものたちが目に入る。
見ているだけで、途方に暮れる。
手を伸ばしても届かない。
はるか雲の上、夜空に混ざる無機質な星たち。
ひとつ丘に立ち、眉間に皺を寄せる。
ひたすらに念じ、てがみを送る。
雲の切れ間からいくつもの光が溢れ、消えては溢れる。
私という、無限に小さい存在をはるか彼方から認識しほんの一瞬かまってくれる。
足元のミミズが踊り狂い、脛を上るアリもいる。
いやに暖かいこの星の生き物は、絶えず絶えず生きている。
ひとつ丘に騒ぎ声。よく見るとポツポツ人がいるらしい。
さっき湧いたに違いない、現実を作るオブジェたち。
暗く冷たい雲の上、ヒトの一生じゃ辿り着けない世界たち。
そんなことはお構いなし、
足元の芝生は
踏みつけられて折れた腰を伸ばしていた。
体にアザ。生まれる段階でハンコを押されたような気がして滅入る。陽の下で素肌が晒せず一夏の思い出は夢になる。
神の前では強がりを見せ、浅はかな男は何一つ学ばない。
連れ去られ、改造され、放たれる。
そんなことを願い、瞼を閉じる