2024年12月17日

平面な貴女

 面影を見てしまうのです。

他人の下顔面、カイコの様な耳の形、私を内省させる人が不意に現れるのです。

確実な異常性を持って私という人間は、怖いものが無くなるほど虚無の坩堝に嵌まるのです。

他者の助けを選択肢に持たなくなって、

日々が安定していくのです。

部屋に閉じ籠り、毛布にくるまっては耳たぶにふれるのです。

すると、雲丹のような私にも純粋無垢な赤子が宿っていることを認識し、泣きたくなるのです。

自分を大事にしたくなるのです。

大事な存在が私の中にもあり、パニックになり、泣きたくなるのです。

 







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