2025年12月23日

洋梨を齧る横顔

 何か勘違いしてるんじゃないか。

何か自分は大事なものを理解してないんじゃないか。

太くしっかりした意思の塊を見落としてるんじゃないか。

忘れたらいけないものに気付いてないのではないか。

産まれてから死ぬまで、それに出会わないんじゃないか。

喜怒哀楽の他にまだ隠れてるんじゃないか。

誰かが私の未知を開けれるんじゃないか。

探してもいないのにもう見つかっているんじゃないか。

何か見落としてるんじゃないか。

気付いてないふりをしてるだけではないか。


今も、

刻一刻と刻む秒針。

心に絶望が訪れ、反省の海を渡り、岸に立つ。

香りのない風が流れ、音のない雨が降る。

しても濡れない身体、汗は透明。

今、

味のないタバコを取り出した。





0 件のコメント:

コメントを投稿