2025年12月10日

眠りを誘う子猫の歌声

 優しさにふれたとき、皮膚の細胞ひとつひとつがざわめき、花が一瞬にして咲き誇るよう、世界に灯りが灯る。

疲れた体を電柱に預け、暗闇の中1人、帽子を目深に被った。

昨日から続く身体の不調は波を超え、またいつものよう何もなかったと元に戻る。

足元の砂を踏み出した。


希望は光の細胞だ。

夜に希望を抱くのは私の造りが間違っているからか。


停滞し始めた生活に刺激をと、

毒を飲み、堕落を求め、衰弱する。はたまた、

心体に鞭を入れ、滝に打たれるか。

今、選択を目の前にしている。


もう新年が見える。

なんだか向こう側が明るく見える。

新緑と秋風の匂いがする。

鼓動が喜ぶメトロノームが鳴っている。

私はそっと、

期待に蓋をした。

その方が上手くいくからだ。




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