2025年12月6日

帷に潜む何か

 体に触れた途端、傷の雨が降り出した。

自己を回復しようと胸に手を当てた。

すると、鳥の足跡のやうな傷が次々に産まれ蝕んだ。


一度錆びた肉体、壊れた心。

それでも時間は過ぎていく。

藁人形のよう、一日を無駄に過ごし、無駄に生きる。


鼻水も涙も汗も。私は、生きている。


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