2025年10月29日

あなたは靡いた

 強烈な寂しさ。

夜、胸の中をスプーンで抉られるよう、

眉尻が下がり、視線が弱まる。

少し洗い呼吸、焦燥感が可愛く思えるこの動き。

たとえ貴方といても消えない悪魔。

音楽も絵も文学も何一つ協力しない。


あの日、

あの日から私の心は壊れた。

やはり壊れたのだ。

壊れたのであった。

何となく知っている、気付いている。

時の流れでも治せないこの心。

解決策はいつ降ってくるのか。

それとも私の海に沈んでいるのか。

わからない、


絵の具を撒き散らしたよう、色のある季節が訪れた。

何も思わない。何も思えない。